こんにちは。
4月の声の手紙をお届けします。
春が来ましたね。
あたたかい風がそっと頬をなでて、
道ばたには、小さな草花が顔を出しはじめています。
気づけば、空も少し高くなって、
冬の重たさが、少しずつやわらいでいくような日々です。
季節が変わるとき、
わたしたちの心の中にも、
なにかが動き出すような気がします。
春は、「はじまり」の空気をたくさんまとった季節。
周囲が動き出すと、
「わたしも何かしなきゃ」って、どこか焦るような気持ちが顔を出します。
何もしていないと、
取り残されたような、置いていかれたような、
そんな不安すら感じることもありますよね。
でも本当は、
新しい季節って、急がずに迎えてもいいのだと思います。
まわりと同じスピードで動かなくても大丈夫。
今日のわたしにできることを、できるだけでいい。
そう思えるだけで、
春の風が、少しあたたかく感じられるようになる気がします。
「まだ始めなくてもいい」
「もうちょっと、自分を整えてからでもいい」
そんなふうに、自分にかけることばを選び直すと、
急かされるような気持ちが、すっとやわらいでいきます。
春は、あたたかいけれど、どこかまぶしくて、
まだ身体がついていかないような、そんなときもありますよね。
だからこそ、一歩ずつ。
人と比べず、季節に押されすぎず。
「わたしのペース」で、新しい季節を迎えられますように。
この音が、
あなたの静かな時間に、やさしく届いていたらうれしいです。
また、近いうちにお便りさせてくださいね。
—— 4月の声の手紙でした。